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ラリー・クラークは1943年、アメリカ・オクラホマ州に生まれた映画監督、映画プロデューサーであり、写真家、作家としても知られる人物です。ウィスコンシン州のレイトン・スクール・オブ・アートに学び、1964年にニューヨークへ移るものの2ヶ月後に徴兵されベトナム戦争へ。従軍後、地元であるタルサに戻り写真活動を始めます。1964年から1971年にかけて性行為、暴力、麻薬に溺れる故郷タルサの友人たちの日常を写真に収め、その実態を赤裸々なモノクローム・ルポとして記録。写真集「タルサ」として発表されました。これは都市部だけで見られるものと考えられていたドラッグや暴力というものが、アメリカ郊外にも存在するのだということを知らしめ、社会に衝撃を与えました。
その後は自身が薬物で服役したこともあり、長らく写真家としては謎の存在でしたが、1983年に自叙伝とも言える写真集「ティーンエイジ・ラスト」の発表とともに表舞台に戻りました。90年代に入るとクラークの作品を現代アメリカの狂気を表現したものと捉えるのではなく、思春期の純粋さへのアプローチを表現したものと捉えて再評価され、95年には映画監督としてデビューを果たします。初の監督作品である「KIDS」撮影に際しては、47歳でスケートボードを始め、3年にわたりストリートのスケーターキッズ達と一緒に毎日スケートボードをしながら、大人は知り得ないスケーターの世界を経験。その世界の様子を映画に残しています。その後も一貫して違法薬物に気軽に手を染める若者たちや未成年の性行為、サーフィン、パンクロック、スケートボードなど特定のサブカルチャーに属する若者たちの実態に焦点を当てた撮影を続けています。
▼公式サイトはこちらから
http://larryclark.com/