レオナルド・クレモニーニはイタリアのアーティストです。どこか不思議で時を超越したようなクレモニーニの世界は ライラックやグリーン、クリムゾンの色彩で凍結された色とりどりのシャーベットのようであり、永遠の夏休みのようです。
クレモニーニは1925年イタリアのボローニャに生まれ、鉄道員だった父親に絵画の手ほどきを受けました。ボローニャの美術アカデミーで学び、終戦後の1945年にミラノに移りブレラ美術学院で学び、そこでイタリアの文化的分野で活躍する重要人物らと出会いました。そして1948年にヴェローナで初の展覧会を開催しました。クレモニーニはボローニャで画家のジョルジョ・モランディに出会い、彼の紹介で奨学金を得て1951年にはパリに移り、居を構えました。1960年にはパリのギャラリー・ドゥ・ドラゴンでの展覧会をきっかけにフランスで注目されるようになり、ルイ・アルチュセールやミシェル・ビュトール、イタロ・カルヴィーノやレジス・ドゥブレ、マルク・ル・ボットなど フランスやイタリアの名立たる作家や文学者、哲学者たちに受け入れられ、評価されました。
1964年にはヴェネツィア・ビエンナーレに出品しました。クレモニーニはフランスの芸術文化勲章、ベルギー王立アカデミー会員、ローマのアカデミア・ディ・サン・ルカ会員、フィレンツェの芸術文化勲章を受章しており、また1967年にはマルゾット国際賞を、1979年にはイタリア共和国大統領賞を受賞しました。また彼は1983年から1992年までパリ国立高等美術学校のスタジオ・ディレクターを務めました。
画家のフランシス・ベーコンはクレモニーニのファンの一人であり、彼は友人の詩人W.H.オーデンにクレモニーニのことを書くよう勧めたといいます。ニューヨーク近代美術館の元ディレクター、ウィリアム・ルーベンは「クレモニーニの作品は、時代を超えたモニュメンタリティの精神を体現している」と称賛しています。