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ARTIST/ART

ロバート・スミッソン
Robert Smithson
1938年−1973年

ロバート・スミッソンは1938年、アメリカ・ニュージャージー州に生まれた現代美術家・作家です。ニューヨークのアート・スチューデント・リーグで2年間デッサンを学び、戦後の抽象表現主義に影響を受けて50年代後半から60年代前半頃にはニューヨークのダウンタウンで急成長していたアートシーンの活気に没頭。この頃は絵画やドローイング、彫刻を中心に詩や大衆文化、SFへの言及に満ちた作品を制作していました。

1960年代半ばになるとミニマルアートの流れを汲んで、ガラス板やネオン管を使用した作品の発表を始めます。また芸術活動を続ける一方で、『Artforum』や『Arts Magazine』に執筆し、難解な思想と芸術や風景の具体的な描写を行き来していました。そして1960年代後半、自然の岩や泥をそのまま美術館に持ち込んで展示するという、それまでの絵画や彫刻といった形式にとらわれない作品を発表。さらには屋外で掘削や埋め立てを行い、地球そのものが展示会場となる「アースワーク」と呼ばれる作品の制作を、その先駆者として始めます。アースワークは実際にその場に訪れないと作品を鑑賞することができず、中には訪れたとしても巨大すぎて航空写真でしか全貌を把握できないものもありました。スミッソンの代表作として広く知られているのは、ユタ州・グレートソルトレークにある『スパイラル・ジェティ』です。これは約4.5m幅の反時計回りの渦巻きが湖岸から湖へと突き出しているもので、渦の直径が約460m、約6500トンもの岩、砂、塩で構成されています。

この作品の完成後新たなプロジェクトに着手しますが、上空からの測量中に搭乗中の飛行機が墜落し命を落としてしまいます。35歳という早すぎる死、そして残る作品の少なさにもかかわらず、スミッソンの作品は現在でも高く評価され、ヴィック・ムニーズやマイク・ネルソンらをはじめ多くの現代アーティストに支持されています。また50年以上にわたりその作品、著作、そしてアイデアは多くのアーティストや思想家に影響を与え、現代アートの成長の基盤を築いてきました。

公式サイトはこちらから
https://holtsmithsonfoundation.org/

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