山口歴は東京・渋谷生まれ、2007年に渡米し、現在はニューヨークのブルックリンを拠点に活躍しているアーティストです。
プラスチックシートに絵具を並べて乾燥させ、それを切り、剥がし、他の表面に貼り付けるという立体的な筆跡のコラージュのような技法で、混沌として鮮やかな力強い抽象表現を実現しています。ヒップホップのテクニックである「サンプリング」から着想を得て編み出したこの独自の技法を、彼は「カット＆ペースト」と呼んでいます。

幼少期から印象派の風景画のポストカードを模写し、葛飾北斎や東洲斎写楽の浮世絵を自分なりに再構築して描いていた山口は、7歳の頃から西洋絵画を学び、欧米のグラフィティやポップアートからも影響を受け、先人たちの表現技法に興味を抱きました。初期にはソーシャルメディアのイメージから抽出した題材を中心に作品を制作し「デジタル印象派」と呼ばれていましたが、近年では 絵の具のストロークがあらゆる表面から飛び出してくるような新しいタイプの彫刻的絵画を制作し、絵画やジェスチャー、フォームの可能性を押し広げています。
彼はナイキやアウディ、ISSEY MIYAKE MEN、ユニクロ、Oakleyなど様々なブランドとコラボレーションもしており、幅広い分野で評価されています。

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http://www.meguruyamaguchi.com/