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ARTIST/ART

梅沢和木
Kazuki Umezawa
1985年―

1985年埼玉県生まれ。2008年武蔵野美術大学造形学部映像学科卒業。

公式Webサイトの名前であり本人のニックネームでもある「梅ラボ」は、「梅沢」+「laboratory(実験室/研究所/制作室)」が由来。キャラクター画像をはじめとするインターネット上の画像などを大量に収集し、それらを再構築した画像にペインティングを行うことで「インターネットの風景」を顕現させてきた作家。

梅沢の作品は、膨大な情報量に圧倒される“カオス”そのものを、あえて平面に落とし込むことで、ディスプレイの中の“存在しないはずのイメージ”をあたかも現実のもののように提示する。それは、デジタル社会における“画像”への信仰心にも通じる偶像崇拝的な実践といえる。

「画像」という概念に魅了され続ける梅沢の姿勢は、デジタル上では確固たる実体を持たない“画像”を再度現実空間で絵画化することにより、幻想を信じ続けるということに見られる。

2025年展示会に寄せた梅沢のメッセージ(抜粋)

「画像」は存在していない。ディスプレイに何かのキャラクターが表示されていたとして、ディスプレイ自体は存在しているが、それは電気や配線などの集合がそうさせているだけで、存在しているわけではない。それを存在しているかのように思ってしまうことのほうが重要なのだ。それはつまり、「アート」や「美術」で行われてきた様々なこと、例えば神や幽霊や死者がいるかのように描かれてきたことと近い。存在していない(かもしれない)ものを何かしらの表象で表現することで、まるであるかのように感じさせることができる。それは手品のようでもあり、魔法のようでもある。

「画像」が存在しているかのように平面作品として提示することは、それが幻想であることをごまかす行為にすぎないと批判することもできる。「画像」自体をNFTとして発表するほうがスマートな回答だとも言えるだろう。ではなぜ現実の展示空間に「画像」を出力して貼り付けて絵画化したような作品を作るのかというと、私がこの幻想を信じ続けたいからに他ならない。

 「画」の中心にはピクセルが含まれているし、「画像」も存在している。

▼公式サイトはこちらから
https://www.umelabo.info/

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