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ARTIST/ART

森万里子
Mariko Mori
1967年-

森万里子は国際的に高い評価を得ている日本のアーティストです。父親は日本の経済学者の森敬、母親は西洋美術史家の森洋子であり、父方の祖父は森ビル創業者の森泰吉郎です。彼女はパフォーマンス、ビデオ、写真、デジタルイメージ、大規模なインスタレーションなどを駆使し、ポップカルチャー、宗教やテクノロジーなどのアイディアやイメージを組み合わせ、普遍性や幻想性、他者(異質)性を探求しています。

森は1967年東京生まれ、文化服装学院で学ぶ傍らファッションモデルとしても活躍していました。卒業後、ロンドンのチェルシー・カレッジ・オブ・アート & デザインに留学した後 ニューヨークのホイットニー美術館のインディペンデント・スタディー・プログラムに参加しました。1990年代半ば頃から国際的に注目を集め、世界各地の国際展や美術館での個展を多数開催しています。1990年代初期の作品の多くは 都会の店角や地下鉄の車内など 象徴的な都市環境を背景に 自らアニメやゲームのヒロイン、女子高生やOLなどに扮した写真やビデオ映像によるものが主でした。その他 縄文時代のストーン・サークルをモチーフにしたインスタレーションや映像体験型の大型インスタレーションなども制作していました。

1990年代半ばには、仏教や曼荼羅など 宗教的なイコノグラフィー(図像学)をインタラクティブな作品に取り入れ始めました。そして2005年のヴェネツィア・ビエンナーレに出品したインタラクティブ・インスタレーション『WAVE UFO』で特に広く世界に知られるようになりました。この作品はオランダのグローニンガー美術館で開催された個展でも特集され、その後 デンマークのアロス美術館、ウクライナのピンチュックアートセンター、ブラジルのブラジリア、リオデジャネイロ、サンパウロにあるブラジル銀行文化センターを巡回しました。
2013年にはニューヨークのジャパン・ソサエティーにて個展『Rebirth』を開催、彼女のスピリチュアリティへの関心は古代文化の探求へと発展しました。先史時代の文化の中で共有された価値観を探すことに駆り立てられた彼女は、日本やアジアに限らず、「宗教」以前の、「差異」以前の、もっと普遍的な考え方を発見したかったと語っています。また彼女の作品には、惑星間空間と生、死、そして再生のサイクルをテーマにしたものもあります。

2020年 世界規模のパンデミックによるロックダウンがもたらした生活の変化は 彼女にとって、見えないものへの感性をいっそう研ぎ澄まし、闇の中で「内なる光」を追求する機会になったといいます。

彼女はロンドン、ニューヨーク、東京を拠点に活動しています。
現在彼女の作品はニューヨーク近代美術館、シカゴ美術館、ロサンゼルス・カウンティ美術館、パリのポンピドゥーセンターなどの多くの国際的美術機関や個人コレクターにより収集されています。

 

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