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ARTIST/ART

浅野弥衛
Yae Asano
1914年−1996年

浅野弥衛は1914年、第一次世界大戦中の三重県鈴鹿市に生まれた画家です。中学を卒業後職業軍人となり、満州で1年を過ごし帰国すると、このころから絵筆を手にするようになります。詩人の野田理一との交友により欧米の新しい芸術運動を知るものの、未知の表現も弥衛にとって驚きはなく、後に独自の抽象絵画に向かう姿勢を既に示していたようです。制作活動を開始したのは1950年頃。銀行勤務の傍ら絵を描き、45歳で辞職すると画家としての制作にのめり込んでいきます。

時を同じくして、生涯にわたり追究することとなる独自の「引っ掻き」の技法で、抽象的なモノクロームの作品を生み出します。この技法は単に引っ掻くというものでなく、一度塗った画面に絵の具を塗り込んだり、油彩だけでなく紙作品でも試行したりするなどして研究を重ねた結果、趣のある作品を多く残す結果となりました。乳白色の画面を引っ掻いてできた無数の鋭い線で描かれる叙情的な作品は晩年になって評価が高まり、浅野は愛知県立芸術大学に客員教授として迎えられたほか、1991年には三重県民功労賞を受賞しています。

 

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