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ARTIST/ART

C.O. ペフゲン
C. O. Paeffgen
1933年−2019年

C.O. ぺフゲンは1933年にドイツ・ケルンで生まれた画家・彫刻家です。青年期には法律を学んでいましたが、1970年に絵を描き始めると同時に、晩年に至るまで続けることになる技法のひとつ、「拾ったものを針金で巻いてつなぎ合わせる」ことを始めました。おもちゃやゴミ、日用品などありふれたもを束ねて重ねてその輪郭を針金でトレースして作られた奇妙で遊び心のあるオブジェは、非日常的な統一感を生み、予期せぬ美的魅力をたたえています。

この「包む」技法に対峙するものとして、新聞の写真の輪郭をトレースし、キャンバスに投影して再加工した「ボーダー・ペインティング」があり、1980年代にはこの作品で広く知られるようになりました。写真のほか見出し、ニュース速報、本文の抜粋と強烈な色彩で構成し、キャンバス上にニュースの世界を創り上げてきました。見出しは平易でありながらもエレガントなジョークが満載で、いわばクリックベイトのアナログ版として最高の形で表現されています。1950年代の抽象表現主義に影響を受けたぺフゲンの作品は強力な線描によってまとめられ、ポップアートとの関連性を保ちながらも決して機械的な抽象化ではない抽象芸術を生み出しています。全てのストロークは深く、不鮮明で、強烈で、時に振動しているようにすら見えるのです。

 

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