H・R・ギーガーは1940年、スイス出身の画家・デザイナーです。チューリッヒで建築と工業デザインを学び、卒業後は家具デザイナーとして活動する傍ら、自身に内在する「悪夢」を、肉体と機械を融合させた「バイオメカノイド」と呼ばれる表現で具体化することにより、独自の世界を展開していきました。

1973年にデザインしたエマーソン・レイク＆パーマーの『恐怖の頭脳改革（Brain Salad Surgery）』のアルバムジャケットは、ローリング・ストーン誌の「史上最高のアルバムジャケットBEST100」に選ばれ、1979年には映画「エイリアン」のクリーチャーデザイナーを担当し、第52回アカデミー賞の視覚効果賞を受賞しています。創作の源泉となったのは、6歳の頃父親から与えられた頭蓋骨に対する恐怖の念。自身の豊かな想像力も手伝って、スイスを代表する芸術家として名を馳せました。

 

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