アルド・トゥーラ
Aldo Tura
1909年-1963年
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アルド・トゥーラはパワフルでオリジナリティ溢れた家具デザインで知られるイタリアのデザイナー兼職人です。
トゥーラは アール・デコやアール・ヌーボーへの関心と1940年代から50年代のミニマルなデザインを組み合わせ、羊皮紙や卵の殻、ヤギ革や木製のベニヤなどの珍しい素材を幅広く使用し、車輪やキャスターを頻繁にデザインに取り入れていました。戦後、多くの家具メーカーが大量生産に向け調整していくなか、トゥーラはゆっくりとした伝統的な手仕事に拘り続けました。彼は大規模な工場システムでは決して再現できない複雑なフォルムと、手間のかかる工程を好んでいました。
このように限定生産される職人技の質の高さで好評を得るトゥーラのハイエンドな家具やアクセサリーは、ヴィンテージ市場でも手に入るものは限られています。彼が1939年にロンバルディアに設立した家具製作会社は 現在も高級なデコ調の家具を生産しつづけていますが、トゥーラ自身に関する多くの情報は 残念ながら歴史から失われています。
トゥーラは1963年に亡くなりましたが、その素材の使い方から『the master of parchment(羊皮紙の達人)』という称号を得ています。