アンディ・デンツラー
Andy Denzler
1965年−
アンディ・デンツラーは1965年にスイス・チューリッヒで生まれたアーティストです。スイスとアメリカで応用芸術を学んだ後ロンドンでファインアートを学び、現在はチューリッヒを拠点に活動しています。伝統的な肖像画をベースとしながら、フォトリアリズムと抽象表現主義の間を行き来し、「Motion Paintings」と呼ばれる厚塗りの油絵と、それを除去することで生まれるボケや歪み、偶然性を含むイメージの変化によって、表現的で多層的な絵画作品を生み出しています。
多くの現代アーティストたちが写真のイメージをキャンバスに複製しているのに対し、デンツラーは写真を参考程度に使うにとどめてフリーハンドで描き、そこに絵具を何層にも塗り重ねてナイフで削り取っていく独自の技法で、再生中のVHSビデオテープを一時停止したかのような風合いを作り出しているのです。写真や印刷物から絵画へと展開するゲルハルト・リヒターとの類似性を見せながらも、写真に限らず映画や新しいメディアにも関心を寄せるデンツラーの作品は、一目でデンツラーと認識できる風合いと趣をたたえています。
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https://www.andydenzler.com/