イヴァン・コンスタンチノヴィチ・アイヴァゾフスキー
Ivan Konstantin Aivazovsky
1817年−1900年
イヴァン・コンスタンチノヴィチ・アイヴァゾフスキーは、1817年にロシアの黒海の港テオドシアに生まれたロマン派の画家であり、歴史上最も偉大な海洋画家のひとりとされています。傑出した画才があり、サンクトペテルブルグの帝国芸術アカデミーに進学。金メダルを得て卒業します。その後ヨーロッパ各地を旅し、1840年代初頭にロシアに戻ると、ロシア海軍の公式画家に任命され、サンクトペテルブルグ芸術アカデミーの研究員となります。また頻繁に訪れたトルコ・イスタンブールでは、オスマン帝国の宮廷画家に任命され、歴代皇帝から数々の作品を委託されています。
アイヴァゾフスキーの絵画は、波や海の泡を背景にした壮大な光の使い方で知られており、その眼力、技術、時間的な洞察力は、今でも美術評論家たちを驚嘆させています。彼の絵画の多くは、ロマンティックな雰囲気が漂う海岸の風景を描いたものでした。また、波と相互作用する太陽の光だけでなく、月明かり、火、雲、霧なども巧みに取り入れています。長寿に恵まれ、ロシアで最も多作な画家としても知られており、生涯で描いた作品数は6000点を超えると言われています。その半数以上は船、壮大な夕日、船、波のある海の風景を描いたものです。