ウィン・バロック
Wynn Bullock
1902年−1975年
ウィン・バロックは1902年、アメリカ・シカゴに生まれた写真家です。元々は歌手として活動しており、ニューヨークを拠点にヨーロッパでも公演活動を行っていました。パリでは印象派の作品に魅了され、マン・レイやモホリ=ナジ・ラースローらの作品と出会うことで芸術に興味を持つようになりました。
光を使った独自の芸術であるだけでなく、自分が世界とより創造的に関わることができる手段として写真に親近感を覚えたバロックは、1920年代後半に初めて自分のカメラを購入し、写真を撮り始めました。その後ロサンゼルスのアートスクールで写真を学び、42歳で本格的な写真家としてのキャリアをスタートさせたのです。
1948年、写真家のエドワード・ウェストンとの出逢いが、バロックに大きな影響を与えました。バロックはウェストンの指導のもとにカリフォルニア州・セントラルコースト周辺の風景を撮り始め、1950年代に入ってからは風景写真の中に人物を取り入れるようになりました。神秘的な自然の中に人物が存在するというその作品は、バロックがアーティストとして独自の表現を確立する上で重要な役割を果たしました。神秘的なバロックの作品は、観るものに「自然を理解することは自分自身を理解することであり、真の調和とは私たちが同じものであるという真実を受け入れることである。」という助言を与えれくれているかのようです。
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http://www.wynnbullockphotography.com/