ウジェーヌ・ブーダン
Eugène Boudin
1824年−1898年
ウジェーヌ・ブーダンは1824年、フランスのノルマンディー地方、印象派発祥の地であるオンフルールに生まれた画家です。印象派と言えばクロード・モネの名が浮かびますが、そのモネの師として知られているのがブーダンです。戸外制作での明瞭な外光表現を用いて大気の変化や天候の移り変わり、水に反射する光などを軽快な筆触で捉えた風景画を数多く制作しており、特に海景や海辺とその周辺の情景を好んで描いています。その特徴的な風景画様式は幾世代の画家たちをつなぐ存在であるとともに、ロマン派から印象派というふたつの異なる主要な芸術潮流の架け橋ともなりました。ル・アーヴルの文具店の店先に並んでいたモネのカリカチュアを見て才能を見出していたブーダンは、モネに油絵を教えるべく戸外制作へと導き、自然の美しさ、そして変化する光の効果へと目を開かせました。ブーダンが印象派の父のひとりと称される所以はここにあるのです。
オンフルールからパリへとアトリエを移してからサロンへの出品を始め、回数を重ねるごとに大きな成功を収めます。晩年には万国博覧会で金賞を受賞し、フランスの最高勲章であるレジオンドヌール勲章を叙勲されています。
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http://www.musees-honfleur.fr/musee-eugene-boudin.html