エルジェは、1907年にベルギーで生まれた漫画家です。「ヨーロッパ コミックの父」と称され、漫画界の歴史上最も影響力のある人物のひとりです。世界を舞台に知恵と勇気で難問に立ち向かう「タンタンの冒険」はエルジェの代表作であり、長きにわたり世界中で老若男女に愛されています。

ボーイスカウトに傾倒していた中学生の頃にドローイングの制作を始め、1923年に「ベルギー・ボーイスカウト誌」でイラストを発表すると、数年後にここでタンタンの前身となる漫画が誕生します。1929年には自身が編集長を務めていた「20世紀こども新聞」に自作の「タンタン、ソビエトへ」が掲載されると瞬く間に人気を博し、以降タンタン＆スノーウィをコンゴ、アメリカ、中国、そして月にまで送り続け、未完を含め全24話の物語は世界100以上の言語に翻訳、出版されています。エルジュから影響を受けた著名人も多く、スティーヴン・スピルバーグ監督はタンタンの雰囲気を自作の映画に取り入れ、アンディ・ウォーホルはエルジェの顔をシルクスクリーンで描き、キース・ヘリングはエルジェのオマージュ本を出版しています。

 

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