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ARTIST/ART

ジョゼフ・コーネル
Joseph Cornell
1903年-1972年

ジョゼフ・コーネルはアメリカ、ニューヨーク生まれのアーティストです。
十三歳の時に父を亡くし、母と小児脳性麻痺の弟と暮らした住まいのあるニューヨーク州郊外からほとんど出ることのなかった人生でした。1931年ニューヨークのジュリアン・レヴィ画廊でシュルレアリストの作品、特にマックス・エルンストのコラージュに触発され独学で制作を試み始めます。制作を始める以前からコーネルの芸術への興味は多岐にわたり、フランス文学やバレエ、オペラや映画、音楽を愛し また、マンハッタンの様々な店々のショーウィンドウなども彼の創作のリソースとなっていました。そして古書店や骨董品店から蒐集した古い雑誌や地図や天体図、写真、貝殻や楽譜、ガラス瓶やオルゴールなど自身で集めた様々なものたちを切り抜き、手製の箱の中にコラージュして独自の世界を表現してゆきました。

1962年のあるグループ展でコーネルは自分の作品の隣に並べられたアーティストに興味を持ち友人に頼んで紹介してもらいました。小柄で愛らしい着物姿で現れたその女性をコーネルは一目で気に入り交友が始まりました。それが、草間彌生です。コーネルは彼女にたくさんの詩を贈り、二人は日に何度も電話をしたり互いをモデルに絵を描いたり作品を贈りあったりするなど、睦まじい関係を築きました。

コーネルの回顧展は1967年にニューヨークのパサデナ美術館とソロモン・R・グッゲンハイム美術館で開催されました。1970年ニューヨークのメトロポリタン美術館は彼のコラージュの展示会を開催しました。日本では2019年DIC川村記念美術館にて『ジョゼフ・コーネル コラージュ&モンタージュ』と題した展覧会(2019年3月23日〜6月16日)が開催されました。貴重な映像作品のほか作品制作のための習作、日記や手紙をはじめとした資料も展示され、コーネルの精神性や人物像にも迫る充実した展覧会でした。

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