ジョン・カリン
John Currin
1962年−
1962年、アメリカ・コロラド州生まれのジョン・カリンは、アメリカの現代美術家です。カーネギーメロン大学とイェール大学で芸術を学び、現在ニューヨークを拠点に活動しています。ルーカス・クラナッハ(父)を想起させる北方ルネッサンス期の古典的絵画特有の技法を巧みに用い、現代社会で論争を招くような性的タブーで風刺的な肖像画を描くことで知られています。また、美しさとグロテクスの完璧な均衡を探求しながら戦略的に現代画家として油彩の具象画を描き続け、今日現代美術を語る上で欠かすことのできないアメリカを代表する画家のひとりとされています。
B級映画やポルノ、オールドマスターの肖像画、そしてミューズである妻からインスピレーションを得て、好色なニンフや気難しい女性から典型的な美女の姿まで、理想的でありながらも挑戦的に、美しさとグロテスクさのバランスが完璧に保たれた女性像が描かれています。これまでに多くの展覧会や回顧展を重ね、その作品はハーシュホーン美術館やテートギャラリーのパーマネントコレクションに収蔵されています。