ジョン・ベーダー
John Baeder
1938年―
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ジョン・ベーダーは ロードサイドダイナーの描写で知られるフォトリアリズムの画家です。彼の作品は、アメリカ文化の失われつつある側面の貴重な記録となっています。
ベーダーは1938年インディアナ州サウスベンドに生まれアトランタで育ち、少年時代にはコダックのベビーブローニーカメラで古い車を撮影していました。1950年代にオーバーン大学に通っていた彼は、大学のあるアラバマと家族のいるアトランタの間を頻繁に行き来し、その車から見える小さな町や、その土地特有の建築などに魅了されるようになりました。
そして1960年にアトランタにオフィスを構えるニューヨークの広告代理店でアートディレクターとして働き始め、やがてニューヨークに移り1970年代の初めまで広告業界で成功を収めました。事務所の近くにあった近代美術館(MOMA)に頻繁に訪れるようになったベーダーは ベレニス・アボットやウォーカー・エバンスの写真に触れ、アメリカ文化への関心を高めてゆきました。また1960年代後半から彼は、ガソリンスタンドやモーテル、キャンプ場やダイナーなどのポストカードを集め始めました。
ベーダーは1972年にアーティストとして本格的に活動することを決意し、広告業界を離れ、その後数十年にわたって個展を開催し、フォトリアリズムの重要な貢献者となったのです。
彼の作品は現在、ワシントンD.C.のスミソニアン・アメリカ美術館、インディアナポリス美術館、クリーブランド美術館などにコレクションされています。ジョン・ベーダーは現在テネシー州ナッシュビルを拠点に活動しています。
▼公式サイトはこちらから
http://www.johnbaeder.com/