ジョージ・シーガルはアメリカのアーティストです。画家としてキャリアをスタートさせましたが、象徴的な具象彫刻で最もよく知られています。石膏で等身大の人物を型取り、日常生活や映画のシーン、歴史的な出来事を模倣したポーズや設定で、強烈でリアルな効果をもたらす彼の作品は 20世紀のアメリカの生活を心に残る肖像として提供しています。
シーガルは1924年ニューヨークで東欧から移住してきたユダヤ人の両親のもとに生まれ、スタイヴェサント高校で科学を学び、クーパー・ユニオンに1年間在籍しました。在学中に商業用イラストレーターとして短期間働き、その後兄が徴兵されたためニューヨークを離れ、ニュージャージー州にある父親の養鶏場で働くことになりました。この間にラトガース大学ニューブランズウィック校で夜間クラスを受講し、1963年に修士号を取得しました。
1960年にはニューヨークのグリーン・ギャラリーで、ドナルド・ジャッドやロバート・モリスといったアーティストらと共に展覧会を開くようになり、1961年に 石膏をしみこませた包帯を体に巻きつけて型を取る手法を編み出しました。
1963年にニューヨークのシドニー・ジャニス・ギャラリーで開催された「ニュー・リアリスト展」に出品し、1968年にはシカゴ現代美術館で初の美術館個展を開催しました。1976年に屋外プロジェクトで初のブロンズ彫刻を制作し始め、ケント州立大学銃乱射事件やホロコースト、同性愛者解放の記念碑など、数々の公的な依頼を受けるようになりました。
その後1990年代には絵画に戻り、自身の写真を使ったフォト・スカルプチャー・シリーズを開始しました。晩年には、友人や家族の大きな木炭の肖像画を制作し、彼のライフワークを描いたドキュメンタリー映画にも参加しています。1998年に高松宮殿下記念世界文化賞、1999年にアメリカ政府(NEA)よりナショナル・メダル・オブ・ザ・アーツを授与されるなど、シーガルは数々の栄誉に浴しています。
シーガルは2000年、ニュージャージー州ニューブランズウィックにて亡くなりました。
▼ジョージ・アンド・ヘレン・シーガル財団公式サイトはこちらから
http://www.segalfoundation.org/