スリム・アーロンズは半世紀にわたり 上流社会や貴族、作家やアーティスト、俳優、ジェットセッターなど セレブリティとその周辺環境を描写し続けたアメリカの写真家です。彼のカメラは20世紀後半の文化的、政治的背景とは一線を画す 富や特権、美や余暇の黄金時代を捉えました。

1916年にニューヨークで生まれたアーロンズは、従軍写真家として活躍した後、戦後は報道写真家に転身しました。アーロンズは「Life」や「Holiday」、「Town & Country」、「Vogue」、「Harper’s Bazaar」、「Travel & Leisure」など当時の主要雑誌で仕事をし、世界のエリートたちと親交を深めました。新鮮さとエスプリの感じられる彼のポートレートは、彼らから高く評価されました。世界の華やかな人々の高級な隠れ家に迎えられ、彼の写真は家族写真のような親しみやすさを持つようになりました。アーロンズは撮影した人々からの信頼を獲得し、20世紀で最も親密で率直なポートレートを撮影することを許されたのです。
1997年、写真画像代理店Getty Imagesの共同創業者であるマーク・ゲッティがアーロンズの自宅を訪れ、アーロンズの全アーカイブを買い取りました。

スリム・アーロンズは2006年ニューヨーク州モントローズにて亡くなりました。2007年Getty Imagesから作品集「Poolside With Slim Aarons」が発売されました。