ズジスワフ・ベクシンスキー
Zdzisław Beksiński
1929年−2005年
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ズジスワフ・ベクシンスキーは、1929年にポーランドのサノクに生まれた画家です。建築業から芸術の道へと転身し、主に抽象画を描いていた1964年に初の個展を開催すると作品は完売。瞬く間にポーランドの代表的な近代芸術家として認知されるようになりました。その後ゴシック的、あるいは幻想的リアリズムと称される画風に移行し、死や絶望、廃墟、終焉などをモチーフに、不気味さと残酷さの中に荘厳な美しさを感じさせる、独自の世界観を持った作品を描くようになっていきます。作品は退廃的で「終焉の画家」と称されることもあり、またそのおどろおどろしい作風から「3度見たら死ぬ」などと言われる絵も存在するようです。
全ての作品に題名はもとよりコメントすらついておらず、作品をどう感じ取るかを全て観るものに委ねているのもベクシンスキーの特徴です。隠居生活を送るように日々制作に没頭し、他の芸術に触れることを嫌ったため生涯ポーランドから出たこともなかったというベクシンスキーですが、1990年代以降はコンピューターグラフィックスで写真を加工した作品も手掛け、死の間際まで制作意欲は失われていなかったようです。
▼公式サイトはこちらから
https://www.beksinski.gallery/ (トリビュートサイト)