ポール・シニャック
Paul Signac
1863年−1935年
1863年パリに生まれたポール・シニャックは、ジョルジュ・スーラと並ぶ新印象派の代表的画家です。若い頃は建築学を学んでいましたが、モネの絵に感銘を受け、戸外での絵画制作に励むようになります。1884年にスーラに出会うと、彼の体系的な描写方法や色彩理論に心を打たれ、ともに新印象派や点描方法を使った絵画を制作します。
スーラの没後は点描法にモネの暖色系を注入し、スーラとはまた異なる個性を確立しました。海を愛し、自らもヨットを操縦したシニャックの作品には、フランスの海岸の風景が多く見られます。輝きを放つシニャックの作品は、整然としながらもどこか優しく、鑑賞者に光を届けてくれます。