ミック・ロックは1948年生まれ、英国、ロンドン出身。数々の有名ロックミュージシャンを撮影した世界的な音楽写真家です。特に1970年代にリリースされたアルバムのビジュアルを数多く手がけ“1970年代を撮った男”と称される存在でした。ケンブリッジ大学在学中に友人のカメラでバンドの撮影をしたことからフォトグラファーとしてのキャリアをスタート、地元のコンサートを記録するようになり、プログレッシブ・ロックの先駆者ピンク・フロイドのシド・バレットを撮ったことで一躍注目を集めました。
そんな折1972年にデヴィッド・ボウイと出会い、一時は彼の公式フォトグラファーを務め、”ジギー・スターダスト”としてのボウイの最も象徴的な写真を撮影し、ボウイの「Space Oddity」「Jean Genie」「John, I’m Only Dancing」のミュージック・ビデオを制作・監督。ルー・リードの「Transformer」や「Coney Island Baby」、イギー・ポップとストゥージーズの「Raw Power」、クイーンの「Queen II」、ラモーンズの「End of the Century」、ジョーン・ジェットの「I Love Rock ‘n Roll」など、ロック界で最も記憶に残るアルバムジャケットもミックの手によるものです。他にもセックス・ピストルズ、イギー・ポップ、オジー・オズボーンらのアイコニックな写真も撮影しました。後年になってもフォトグラファーとしての活動を続けましたが、2021年に72歳で死去。
2014年、作家のバーニー・ホスキンスが出版した「The Rise of David Bowie」に掲載されたインタビューでは次のように語っていました。「テクニックにこだわらず、とにかく写真を撮ることを早くから学びました。初期のフィルムの多くは自分で処理したもので、光量が少なかったために粒状のものが多かった。私はライトメーターを使ったことがなく、ただ推測していたんです」「重要なのは、私が何からも抑制されていなかったことです。若い写真家にアドバイスを求められたとき、私はたいてい “自分のこだわりを貫きなさい。一回のセッションよりも、すべての要素の合計に価値があるようなコレクションを作ってみてください” と伝えています」
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