リネッテ・イアドム・ボアキエ
Lynette Yiadom-Boakye
1977年−
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リネッテ・イアドム・ボアキエは、1977年にロンドンで生まれた、ガーナ人の豊かなルーツを持つアーティストです。ファルマス大学、ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツに学び、現在もロンドンを拠点に活動を続けています。写真やスケッチなどを用いずにアノニマス、もしくはフィクショナルな黒人や風景が描かれる作品は、一見定番に見えるものの、ごく自然に政治的意味合いが漂います。また、西洋美術史に異論を唱えて黒人を主人公にしたり、モデルの存在を想起させる肖像画を空想で描いたりと、絵画に対する固定観念を揺さぶるような制作を展開しています。
スピード感を持って描かれた流動的で表現力豊かな筆致を見せる作品の数々は、作品間の会話を積み重ねることで連続的な効果を生み出しています。また一枚の作品に対し一日以上かけない、あるいはシリーズで見せるなど、一作重視的な絵画の性質に逆らう傾向もうかがえます。2012年にはフューチャージェネレーション・アートプライズを受賞、また2013年にはターナー賞にノミネートされたほか受賞歴も多く、その作品はMomaやテート・コレクションなど多くの機関に所蔵されています。2020年秋からはロンドンのテート・ブリテン、スペインのグッゲンハイム・ビルバオでの個展も計画されています。
▼公式サイトはこちらから
https://www.instagram.com/lynetteyiadomboakye/?hl=en