倉俣史朗
Shiro Kuramata
1934年-1991年
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1934年東京出身の倉俣史朗は、空間デザインや家具デザインの分野で1960年代から1990年代にかけて傑出した仕事をし、国際的にも高い評価を受けたインテリアデザイナーです。アクリル、アルミニウム、スチールメッシュを用いた作品を多数生み出し、没後もなおその独創性と希有な存在から多くの人々に影響を与え続けています。欧米の追随に陥らず、また日本的な形態に頼るでもなく、日本固有の文化や美意識を感じる独自のデザインを探求し続け、あまりの独創性ゆえ「クラマタ・ショック」という言葉まで生まれたほどです。家具の名前は自身が好んで聴いていたジャズにちなんだものが多数。
代表作である「Miss Blanche」はほぼハンドメイドで、高価でもあったことから56脚しか製造されませんでした。オークションでは高値で取引され、ピーク時には5,000万円を超えていたとも言われています。奇しくもその数「56」は倉俣の享年でもあるそうです。