ヴォルフガング・ティルマンスは1968年、西ドイツ、レムシャイト生まれ。現在、ベルリンとロンドンを拠点に活動する写真家です。

 

 

 

 

 

 

 

彼の作品には、よくある日常のスナップのような、無造作な物や瞬間がみられます。しかし、実際には照明など緻密な計算のもとに撮影されているようです。

 

毎年起こる様々な出来事が作品に影響をあたえていると話す彼は、９０年代のエイズの流行で性的体験が命を奪い、死の可能性がいたるところにあると、身近にそれを体験し、以降「今、ここで生きている感覚を大切にしている」と言います。

 

 

 

 

ティルマンス は、展示方法として、壁に直接写真プリントを貼ったり、複数の作品をインスタレーションのように配置させる方法を取ります。これは、展示のたびに必ず縮尺模型を作り、空間構成をシュミレーションし綿密に作られています。

 

 

その空間には、明快で美しく、そしてセンスに溢れる写真が飾られ、空間全体に調和した雰囲気が漂います。

 

 

全てがオートで出来るカメラの発展により、一般人でも簡単にきれいな写真を撮れるようになったいま、誰もが目にする日常を切り取った作品は、一見すると多大なアート作品の中に埋もれてしまうようにも感じます。

 

 

しかし、彼の作品がひと際輝きを放つのは、「今ここにあること」を信念とし、いつの時も写真表現の枠を超越しようとするティルマンスだからこそ成しえる技なのではないでしょうか。

 

 

 

この秋にはニューヨーク近代美術館（MoMA）で、過去３０年間の活動を振り返る回顧展の開催が決まっています。日本でも高い人気を誇るティルマンスの作品、まじかに見られるニューヨーカーたちがうらやましいですね。

 

 

 

作品のお問合せは、こちらへ　>>> https://curio-w.jp/contact/

 

 

 

※ 現在、プライベートセールでご紹介した作品へのお問合せを多数いただいております。先着順となりますので、ご購入をご希望の方はお早めにご連絡ください。

また、お取り置きも受け付けておりません、ご了承ください。

 

———