The Art World This Week 今週のアート業界
MutualArtが配信するニュースから、今話題のアートネタをピックアップ。
今週アート業界におこったアレコレを、Curioオーナー渡木のコメントと共にお届けします。
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・Top Galleries, Famous Artists Got Millions in U.S. Bailout Loans
トップギャラリーと著名なアーティスト達、アメリカの緊急援助のローンで、数百万ドルを得る
6690億ドルの給与保護プログラムは、ロックダウン中に中小企業が、給与やその他の承認された経費の支払いを援助することを目的としていました。
※キュリオ・渡木コメント
『業界内で一番余裕のあるところに援助って、どうなってるの?』
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・Why Scholars Are Skeptical of Claimed Rediscovery of Lost Frida Kahlo Masterpiece
失われたフリーダ・カーロの名作の再発見に対し、学者が懐疑的である理由
フリーダ・カーロの1940年の作品「The Wounded Table」は65年前に行方不明となりました。先月とあるディーラーがその絵を発見、匿名の所有者の要請で、販売すると発表しました。
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・Fiac organisers determined to go ahead with Paris fair this October despite coronavirus turmoil
Fiacの主催者、コロナウイルスの混乱にも関わらず、今年10月にパリでフェアを開催することを決定
Foire internationale d’art contemporain(Fiac)、国際コンテンポラリーアート見本市は、開催を発表しましたが、ディーラーは、アメリカのコレクター達が、果たして秋までに、海外に乗り出すのかどうかという、重要なポイントを熟考しています。
※キュリオ・渡木コメント
『現在、韓国で、アートフェアを開催しているが、国内だけで運営するのはとても難しいだろう。Fiacはフランス最大級なので、世界中が注目しており関心も高いが、完全に見切り発車だ』
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・Plans for Art Basel Miami Beach Proceed, with Withdrawal Deadline Extended Before the Fair in December
マイアミビーチでのアートバーゼルの計画は進行中、延期決定の期限は、開催予定の12月に
ニューヨークタイムズ紙が発表したデータによると、フロリダ州は過去数週間で高レベルの新しいコロナウイルス症例を発見した州の1つです。
※キュリオ・渡木コメント
『香港、バーゼルと中止を決定した今年のアートバーゼル。マイアミは何とか開催したいところだろう。』
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・Erdogan Talks of Making Hagia Sophia a Mosque Again, to International Dismay
トルコのエルドアン大統領、アヤソフィアを再びモスクにすると発言、国際的な動揺を招く
現在は博物館である、世界遺産アヤソフィア。かつては、クリスチャンとイスラム教徒の対立における、強力なシンボルでしたが、再びそうなる可能性がでてきました。
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・Russian Billionaire Loses Appeal in Feud With Swiss Art Dealer
ロシアの億万長者、スイスのアートディーラーとの争いで、上訴が取り下げに
アートディーラーのイヴ・ブヴィエは、ロシアの億万長者であるドミトリー・リボロフレフとの2度目の法廷での争いで勝ちました。しかしブヴィエは、引き続きジュネーブの検察官の捜査対象となっています。
この裁判でリボロフレフは、ブヴィエが、ピカソなどの絵画の購入の際に過大請求したと訴えています。
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・Pandemic Pushes Gallery Districts to Decentralise
パンデミック、ギャラリーエリアの分散化を後押し
ディーラーは、今年の夏に、ニューヨークのハンプトンズに、速やかに新しいスペースを設立していて、ますます多くのギャラリーが小さな街に定着しています。
※キュリオ・渡木コメント
『チェルシー地区の地価が高騰してきたということか?チェルシーは稀に見るギャラリー集中地区なので、なんとかこのまま集中していて欲しい』
※この記事はMutualArt Magazine の掲載記事「The Art World This Week」の抄訳です。