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インタビュー:キュリオ・アドバイザー佐藤さんに聞く 最終回

■インタビュー■
キュリオ・アドバイザー 佐藤さんに聞く 作品展示のポイント 最終回


キュリオでは、アート作品を購入前のお客様が、ご自宅やオフィスなど、様々な場所に作品を飾る時、どんな作品を、どう置く・飾るのか、悩んでいることに着目しました。


その悩みを適切に素早く解決に導くため、アートディレクターのManiackers Design(マニアッカーズデザイン)代表/主宰の佐藤正幸氏をアドバイザーにお迎えしました。
・Maniackers Design:https://mksd.jp/

 

 

アドバイザー就任にあたり、キュリオ・渡木が佐藤さんへインタビューを行いました。
今回は、シリーズ3回目、最終回となります。





とねぎ(以下・と):展示する空間の広さについてですが、広い方が良いのか、狭い方が良いのか。天井の高さなど、どんな点に気をつけるべきでしょうか?

 

佐藤さん(以下・佐):もちろん空間が広く、天井高のある場所が理想ですが、一般的な住宅であればそれは難しいです。
大きい作品を狭い空間に展示すると圧迫感があり窮屈になってしまいますので、作品の周囲にはある程度の余白を確保したいですね。
作品は展示されてこそですので、作品を取り巻く余白も込みで、作品と認識すべきです。

 

:なるほど。作品と余白、それで完成形となると考えると、作品の広がり方は、所有者によって全く違い、無限大ですね。

 

:作品と鑑賞する人との距離感も重要ですね。作品を間近で鑑賞するのと、一定の距離を保って鑑賞するのでは、同じ作品でも見え方が全く変わってきます。基本的な事ではありますが、突き詰めると奥深い世界です。
空間と作品が不釣り合いにならないように注意したいですね。狭い場所での作品展示は「無理しない」事が重要でしょうか(笑)

 

:作品を間近で見て、引いても見てみる。それによって、作品の印象って変わりますからね。

 




:一般の住宅では、壁や天井だけでなく、作品を飾ろうと思っている周辺に、雑多なものが見えてしいます。例えば、観葉植物、家具、家電など。そいういものとの距離感や、うまく取り込む方法などありますか?

 

:一般的な住宅ではすでに様々なモノが置かれたり、吊られていたり、掛けられていたりしますね。
新しい作品を展示する際には、まず簡単に移動できるモノを一時的に移動させ、出来るだけまっさらな状態にしてみるのをオススメします。そのまっさらな状態に「ここかな。」と感じた場所に置いてみて、元々あったモノを再配置しながら試行錯誤してみるのも、作品との向き合い方として、楽しいプロセスですね。

 

:それなら、いつのまにか新入りさん、溶け込んでしまいそうですね。

 

:先にも話しましたが、自分ルールを設ける事で独自の組み合わせを発見できるのでは。「どこに展示しようかな?」を考えている時は、作品と自分の距離がとても近くなり、素敵な時間です。
また「雑多なもの」と思っていたモノ達が、アートと並列に置かれる事で、意外に親和性が高い場合も多いです。

 

:自分の部屋にあるものですから、自分の好みで選んだもの。アート作品でも、そのほか今は雑多に見えてしまっているものでも、共通の感覚があるでしょうから、気が付いたら親和性は高くなっていた、って感じになりそうですね。

 

:その「雑多なもの」達も相乗効果でアートのように見えてくる事があります。思わぬ組み合わせによって、作家も全く意図していなかった世界が見えるかもしれません。
家具、家電などをアートの色味や世界観に合わせて買い替えてしまう。という方もいますね。


:自分の好きなものを、身の回りに置いていく、というのは、コレクションの根本的な部分でしょうし、それが楽しくて、そしてその自分の好みだからこそ、お部屋の他のものと親和性が高くなっていく。これは、理想的で、かつ個性的ですね。もちろん、ご自分の趣向だけではない場合もあるでしょうから、その辺は、協調性も必要になってくるのでしょうね。



今回は、作品を飾ることの楽しさを、新しい視点で知ることができました。
マニアッカーズデザインの佐藤さん、ありがとうございました!

 

 

 

Maniackers Design(マニアッカーズデザイン)代表/主宰
佐藤正幸(さとうまさゆき)

1995年にManiackers Design設立。広告代理店勤務を経て 1999年に独立。
群馬県高崎市を拠点に、ブックデザイン、ロゴデザイン、パッケージデザイン、様々なメディアでのアートディレクションや 執筆活動まで幅広くこなしています。
Maniackers Design:https://mksd.jp/


「この作品、どこに、どう飾るのがベスト?」

キュリオでは、このようなお悩みを、作品購入前のお客様からお問い合わせをいただくことがあります。アドバイザー佐藤氏には、皆様それぞれにあった展示方法や場所などをアドバイスしていただきます。ぜひお気軽にお問合せください。

 

 

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